尿がまったく出ない・急に尿が出なくなった(尿閉)
このような症状はありませんか?
- 急に尿がまったく出なくなった
- 尿意はあるのに尿が出ない
- トイレに行っても数滴しか出ない
- 下腹部が張って痛い
- 強い尿意が続いてつらい
- 尿が出そうなのに出せない
このような症状は尿閉(にょうへい)の可能性があります。
尿閉は膀胱に尿がたまっているにもかかわらず、自力で排尿できなくなった状態です。放置すると膀胱や腎臓に大きな負担がかかり、腎機能障害や感染症を引き起こすことがあります。急に尿が出なくなった場合は、できるだけ早く泌尿器科または救急医療機関を受診してください。
尿閉とは?
尿閉とは、腎臓で作られた尿が膀胱にたまっているにもかかわらず、尿道から排出できなくなる病気です。
膀胱が過度に膨らむため、
- 強い尿意
- 下腹部の張りや痛み
- 排尿できない苦しさ
などの症状が現れます。
男性に多い病気ですが、女性にもみられることがあります。
尿閉の主な原因
前立腺肥大症
男性の尿閉で最も多い原因です。
前立腺が大きくなって尿道を圧迫し、突然尿が出なくなることがあります。
次のようなことがきっかけになる場合があります。
- 飲酒
- 長時間座った後
- 風邪薬・咳止めの服用
- 抗アレルギー薬
- 一部の向精神薬
神経因性膀胱
膀胱を動かす神経の働きが低下すると、膀胱が十分に収縮できず尿閉を起こすことがあります。
原因としては、
- 糖尿病
- 脳梗塞
- パーキンソン病
- 脊柱管狭窄症
- 骨盤内手術後
などが挙げられます。
前立腺がん
進行した前立腺がんでは、前立腺が尿道を圧迫し尿閉を起こすことがあります。
現在ではPSA検査の普及により、尿閉になるほど進行してから発見されるケースは少なくなっています。
女性にみられる尿閉
女性では比較的まれですが、
- 骨盤臓器脱
- 神経因性膀胱
- 骨盤内手術後
- 尿道狭窄
などが原因となることがあります。
当院で行う検査
原因を調べるため、症状に応じて次のような検査を行います。
- 問診・診察
- 尿検査
- 超音波(エコー)検査
- 残尿測定
- 血液検査
- PSA検査(男性・必要時)
必要に応じて、CTやMRIなどの精密検査が可能な医療機関をご紹介します。
尿閉の治療
まずは膀胱にたまった尿を排出することが最優先です。
尿道からカテーテルを挿入して尿を排出し、症状を改善します。その後、原因となる病気に応じた治療を行います。
主な治療には、
- 前立腺肥大症:内服治療・手術
- 神経因性膀胱:内服治療・自己導尿
- 尿道狭窄:拡張術・手術
- 骨盤臓器脱:保存的治療・手術
などがあります。
「尿が出ない」原因は尿閉だけではありません
尿が出ない原因として、腎臓で尿が作られなくなる急性腎障害(急性腎不全)が隠れていることもあります。
この場合は、
- 尿量の減少
- むくみ
- 全身のだるさ
- 食欲低下
などを伴うことがあり、血液検査で腎機能を確認することが重要です。
このような症状はすぐに受診してください
次のような症状がある場合は、できるだけ早く泌尿器科または救急医療機関を受診してください。
- 急に尿がまったく出なくなった
- 強い尿意があるのに排尿できない
- 下腹部が強く張って痛い
- 発熱を伴う
- 血尿や腰の痛みを伴う
尿閉は早期に治療を行うことで、腎機能障害や重い感染症を防ぐことができます。
当院の診療について
てい泌尿器科クリニックでは、急な排尿困難や尿閉に対して、尿検査、超音波検査、残尿測定、血液検査、PSA検査(必要時)などを行い、原因を迅速に診断します。
尿閉が認められた場合には、まず導尿や尿道カテーテルによる適切な処置を行い、その後、前立腺肥大症や神経因性膀胱など原因に応じた治療をご提案します。入院や手術など高度な治療が必要と判断した場合には、速やかに連携する専門医療機関へご紹介いたします。
「尿が急に出なくなった」「尿意はあるのに排尿できない」といった症状は、早めの対応が重要です。気になる症状がありましたら、お早めにご相談ください。
